扉が開くと同時に駆け込んできたのは、従兄のリュゼだった。
この従兄は、何を考えているのかわからないので少し怖い。
ずんずんと廊下を進み、従兄の部屋の前で足を止める。
傍目には、従兄弟らしく会話をしているように見える。
従姉妹である彼女の存在を知る事ができたのは大きかった。
その際に、二人は従兄弟同士として交流を持つようになった。
シャルロットが年下の従姉妹を励ますように微笑んだ。
冗談か何かかと思ってたけど本当に従兄弟だったんだ。
従兄を安心させるために、アデラインは柔らかく微笑んだ。
あれは確か、従兄たちの騒動があってすぐのことだった。
私を観察していた従兄が、思いがけない言葉を口にする。
なるほど、彼女にとっては、いい従兄であったのかもしれない。
従兄が、彼なりに私の身を案じてくれているのはわかる。
脱線しそうになっていた私は、従兄の声で我に返った。
初対面の従兄弟と向き合い、そこで初めて気が付いた。
私は、笑顔の怖い従兄から逃げるようにその場を後にした。
にもかかわらず、従兄は、それを華麗にスルーしている。