だが、そうであるがゆえに……俺は気づいてしまった。
それは、その内容があまりにも衝撃的であるがゆえに。
そう思ってしまうが故に確認せずにはいられなかったのだ。
子供であるが故にそう思い込んでしまっているだけだ。
それをよく理解しているがゆえに、彼女は武器を手に取った。
知っていたがゆえに、とっさに距離をとってしまっていた。
それがゆえに、彼女は自分の名前すらも与えられなかった。
目を閉じているがゆえに、寝ていると勘違いしたらしい。
敗者であるがゆえに、彼らには選択権というものがない。
それを理解しているが故に、特に心配をする様子はない。
脅されているが故に学院長の言うことを聞かねばならない。
軍人であるがゆえに、家に帰ることは極端に少なかった。
そして悟ったがゆえに、これ以上は何も言えなかった。
元の世界の知識があるが故に、その事実に気付けなかった。
であるが故に、いくつもの『抜け道』が存在する可能性がある。
知っているが故に、それらしい事を述べているだけである。
後手に回ってしまったが故に、打てる手が限られていた。
そうと確信しているが故に、余裕を持っていられるのだ。
ゴブリンはオークと比べ小柄であるがゆえに、小回りが利く。
それが分かるが故に、リネットは諦めざるを得なかった。
パワーファイターであるが故に苦戦している訳ではない。