ほんのりとした甘味と、ゴマの香ばしさが食欲をそそる。
途端に、フライパンからごまのいい香りが立ち昇った。
チョビ髭のおっさんがごまをするように手をこすっている。
視線に気付いたごますり爺は、ゆっくりと首を振った。
なんでいきなり、そんなごますりみたいなことを始めるんだ?
今さらゴマをすったって、いいように使われるのがオチだ。
もうちょっとごまをすっておけばよかったと、息を吐く。
はいはい、ゴマをするのはそれくらいにしときなさい。
ほら、ゴマちゃんってお外にいることが多いじゃない?
ゴマは小さく溜息をつくと、静かに個室の扉を閉めた。
ポン酢、ごまだれ、中華風といろいろあって飽きない。
ひよこ豆をすりつぶし、ゴマと塩と胡椒を振りかけたもの。
よくわからない野菜のゴマ和えなど、色々取り揃えた。
練りごまで作ったタレは、市販のものよりもかなり濃厚。