テーゼが向き直るとその両手には短剣が握られている。
「難題だ」とテーゼは今回の仕事の難しさを口にする。
そんな俺の余裕を察してかテーゼが一歩後ろに下がる。
これが後の大陸一のペテン師「テーゼ」と俺の出会いである。
ならばテーゼをここで放置すれば新たな噂が流れるはずだ。
門を抜け、俺の後ろから横に来たテーゼが耳打ちする。
『テーゼ・ジ・ブルクリン』…こう見えても名誉貴族です。
命大事に、は、ハザマが最重視する第一のテーゼである。
シュバルツ君、左からベール卿、テーゼ卿、クード卿じゃ
テーゼの話を遮り「鑑定」のカードで見えた本名で呼んでやる。