神がいるのならば、亡霊がいても何らおかしくはない。
まるで亡霊でも目の当たりにしたように息を止めていた。
まるで亡霊のようだと以前陛下に言われたことを思い出す。
気付けば、脳裏の亡霊たちの姿は見えなくなっていた。
だが、わずかに瞳が揺らぐのを、亡霊は見逃さなかった。
今にも掻き消えそうな小さな声で、亡霊が助けを求めていた。
それにしてもこの亡霊、だんだん不憫になってきたぞ。
行き場を失い、そうすることしかできない亡霊のように。
物音ひとつ立てずに移動する様は、まるで亡霊を思わせる。
しかし、その先に待っていたのは、亡霊以上の悪夢だった。
一瞬の静寂のあと、亡霊どもの怒号が響き渡りました。
その音はまるで、地の底から響く亡霊の嗤い声のようだった。
だから、亡霊だというのならば、受け入れようと思ったのだ。
部屋の奥の壁には、赤い亡霊がぽつねんと立っていた。
どこからともなく、まるで亡霊からの誘いのように聞こえた。