それは、ダイスを振って、出目の数だけチップを積む。
これは、出目の多いほうが先手ということになっている。
何と言うか、ダイスの出目を操作できている感がやばい。
たしかに、この手の賭け事は出目が出た後に賭けられない。
結局、私のサイコロは良く無い出目で終わったのだから。
後先も考えずに、そんな勝ち目の薄い出目に賭けたのは
レイスってばサイコロの出目の操作とか出来ちゃうの？
男はちょっとだけリンゴを齧ってから、出目兎に差し出した。
それでも、狙った数字の近辺には出目を操作できていた。
大体6分の1、種も仕掛けもないサイコロ通りの出目だ。
アレ、サイコロとか使って出目でスキル効果が決まるし。
その出目で、俺の駒はめでたくすべてが自陣に集結する。
出目兎は干し肉を一つ咥《くわ》えリュックから顔を出す。