まるで実体のない幻が目の前に立っているかのようだった。
どうしてこんなにも実体がはっきりとしているのだろう。
やはり、何らかの方法で自分の実体を消しているのだろう。
実体はないものの、それは確かな存在感を伴ってそこにある。
それは、僕の見ているビジョンであり、実体のないものだった。
当たり前だが実体があるわけじゃないし、幽霊でもない。
実体がないけれど……それでも、温もりを感じたような気がした。
魔物の中にはゴーストのように実体を持たないのもいる。
分身の術で生み出された分身は、実体を持たないのだ。