その手に握られていたのは、小さな石のようなものであった。
俺はスーツの内ポケットに入れていた魔石を取り出す。
木々の間から、石で作られた建物のようなものが見えてきた。
俺は『アイテムボックス』を開き、中から大量の魔石を取り出す。
石の中に閉じ込められたように、身じろぎすらできなかった。
手渡されたのは、俺の手のひらに収まるほどの石だった。
倉庫の中には、なにか石のようなものが山積みになっている。
そして、おもむろに、地面に落ちていた石を拾い上げる。
小さな石のようなものが、口の中にいくつも転がっている。
足元に転がっていた石に躓いて、バランスを崩してしまう。
石を投げることに関しては誰にも負けるつもりはない。
そう言った彼女の右手には、赤い魔石が握られていた。