暫く間を置いてから、つむぎちゃんは病室の外に姿を現した。
扉を開け、中に入ると、固い表情のつむぎちゃんと目が合った。
お前は、『真理の紡ぎ手』に身体を乗っ取られていたのだ。
いっそコイツに、つむぎちゃんの爪の垢を煎じて飲ませたい。
不躾な、遠慮の無い物言いに、つむぎちゃんの顔が引き攣る。
ぽろぽろと涙をこぼす紬に、他の面々は自分を重ねる。
紬が理解すればまた話がややこしくなると察したからだ。
彼の呪文の紡ぎに合わせて扉の前に青い光が集まっていく。
そんな紬の叫びに一概には否定できない一同であった。
ニヤニヤと頬を緩めながら鏡花の全身を隈無く眺める紬。
俺が持ってきたのは、機械紡ぎの糸に、機械織りで作った布。
いや……でも、紬が別の人と登校するっていうのは聞いてたから
その背ろには、疲労の色を見え隠れさせるつむぎちゃんの姿。
この場にいる全ての者に繋がる……紡ぎし者への称賛だった。
お前今日も古藤紬と朝っぱらからイチャついてたんだって!
突然現れた紬に抱きしめられ、幽ちゃんと光が声を漏らす。
我は、我は久遠の時を生きる、『真理の紡ぎ手』……!
でもみんな僕じゃない、僕の隣にいる紬や光を見てた。
古藤紬……やはりヤンデレラとして覚醒していたか……
しかも、その下には最高級のシガ紬の反物まであります。
羽里さんの胸元を飾っているネクタイはネイビーの紬織り。