御菊の我儘に付き合っていただいてありがとうございます
蘭菊は意味が分からない様で眉間にシワを寄せていた。
菊は手を額にかざして目を凝らしたが、よく分からなかった。
ギクっと肩を揺らす少女、その顔には汗が滲み出ていた。
その言葉を聞いた時、ドクンと心臓が起きく鼓動した。
カリヨンの言葉にキクは少し考え込み、すぐに口を開いた。
じっと見つめられ、ぎくんとヨルンの身体が強張った。
その光景は確かに素晴らしいものだと菊那は感じていた。
東条はポケットを漁り、割れた菊のブローチを取り出す。
と質問したら「おれは菊が好きなんだ」ということで。
菊って感じの花じゃなくて、もっと可愛い桃色の花だ。
そして蘭菊も一緒になって騒いでいたのを覚えている。
そうして菊は、着物の袖から紅の入った容れ物を取り出した。
蘭菊も私を探していたけど、それも関係しているのだろうか。
その菊那の言葉に、風音が「あはは」と乾いた笑いを漏らした。
おとなしく話を聞いていた蘭菊が、突然拳を握って力説する。
お菊さん、和室の方で縫い物を教えてもらってもいいですか?
その様子を見ながら菊那は風音のことを思い浮かべる。