けれどもその表情には諦念のようなものが浮かんでいた。
それは、この世界では当たり前のように存在する諦念だ。
少女の小さな口から、悲哀と諦念とが混じった吐息が漏れる。
老女の言葉の中には、諦念に近い感情が込められていた。
それでもなお、グレゴリウスの顔に諦念の色は見られない。
ハメットからは一種の諦念のようなものが感じられた。
その言葉には、深く滲んだ絶望と、諦念がこもっていた。
それが現実だと認識し、絶望と諦念がその場を支配する。
小さく、そして諦念交じりに呟いた彼女は、大きく息を吐く。
けれども、絶望と諦念に満ちていたあの日々とは違う。
あの夢の中で、レティは絶望と諦念に飲み込まれていた。
どこか謎掛けのような彼女の言葉には諦念が滲んでいた。
呆れと困惑と諦念が混ざった表情で、アリーヤが聞いてきた。
すでに恐怖を通り越し、諦念だけが彼女の心を支配していた。
俺の横ではクラウドが諦念を込めた顔で首を振っていた。
何故なら、彼の中には大きな諦念ばかりがあったから。
それどころか、ため息混じりの諦念を示す言葉が一つ。
いやそれは『決心』という名の『諦念』だったかもしれない。
滅多に笑わない彼女が浮かべる微笑は、諦念に歪んでいて。
その事実に、俺は屈辱ではなく――ただ諦念だけを感じていた。
しかしその達観したようなセリフには、諦念が滲んでいて。
姿勢全体から、疲れと諦念がにじみ出ているように見えた。
敵には諦念を、味方には希望を与えるようなたたずまい。
ジャックの瞳から戦意が失われ、代わりに諦念が過ぎった。
その諦念の表情にリリオンは救われたように微笑んだ。
自分だけが――置いていかれたのだという諦念だけだった。