そうして転移した先は、真っ暗で何も見えない場所だった。
どうやら、俺は何者かに強制転移させられてしまったようだ。
それはつまり転移魔法が使えないことを意味していた。
周囲に誰もいないことを確認すると転移を発動させる。
転移した先では、人間と魔族の死闘が繰り広げられていた。
この世界に転移して、そろそろひと月が経とうとしている。
まさか俺が転移魔法を使うとは思っていなかったらしい。
そんなことを考えながら、俺は街に向かって転移した。
転移魔法陣に入った瞬間、俺の視界は真っ暗な闇に染まった。
異世界に転移してから、およそ三ヶ月といったところか。
転移の光を抜けると、そこはマンションの一室だった。
それにしても、まさか強制的に転移させられるとは・・・
転移魔法は離れた場所へ一瞬にして移動することができる。