数十、いや、数百の鬼火がこちらに近づいてきていた。
それを皮切りにして、あちらにも、こちらにも、鬼火が現れた。
その火花の一つ一つが、まるで鬼火(ウィルオウィスプ)だった。
その意思を表すように、魔力が鬼火のごとく立ち昇る。
瞬間、夜の闇に鬼火が現れるように無数の影が出現した。
彼の虚ろな眼窩で、青白い鬼火がちろちろと燃えていた。
鬼火《ウィル・オー・ウィスプ》、死者の魂とも言われているわ。
燃え滓がちらちらと燻っていて、それが鬼火のようだった。
その衝撃波が、宙に浮かんでいたアインの鬼火を散らした。
枯れ野に青い鬼火が幾つも浮かび、夜露を光らせている。
だが、それであれば〝鬼火〟一人を倒せば済む話だろう?
ランタンを跳び越えてリリオンが鬼火へと躍りかかった。